[2018年]初心者が後悔しないおすすめのDJ機材の選び方
毎年やってるんですが、今年もDJ機材の選び方について、DJ歴16年、機材オタクのぼくがお伝えしようかと思います。
DJ機材の選び方は難しいです。いろんなメーカーからいろんな機材が出てるし、自分のジャンル・プレイスタイルも考えて、選ばなければなりません。
安い機材では3万、高い機材ではセットで60万だったり価格帯が幅広いのも悩ましく、あまり調べずに買って「これじゃなかった……」と後悔する人もたくさん見てきました。ゆっくり見て、購入する機材を決めてください。
とりあえずDJっぽいことがしたい! って人へ
たまにこんな問い合わせをいただきます。「DJが何をしているのかわかった。機材選びの前に、自分でもやってみたい」。そういう人には、まずはスマフォアプリから始めて見たら? とお返事しています。
オススメのアプリはこの「djay 2」です。600円高い! って思うかもですが、機材と比べたら安い、と思ってください。
このアプリの良いところは、実際のDJ機材をシミュレートしているところ。「ここをさわればこうなるんだ」というのが掴みやすいです。専用コントローラーもあるし、「これで十分!」っていう人もいるかも。
アプリで満足できなくなったら、機材を買おう
コントローラーがあっても所詮はアプリです。例えばクラブでDJするのには使えません。もっと専門的な機材を使いたい、ゆくゆくはクラブでDJしたい! って人は専門のDJ機材を選びましょう。
結論。Pioneer DJ(パイオニア製)を選ぼう。
結論からいいます。Pioneer DJのものから選びましょう。他は見なくていいです。理由は簡単、DJ機材のなかで圧倒的なシェアを誇っているからです。
あとでその中でもぶっちぎりでオススメの機材があるので紹介します。……その前に。
なぜシェアが大事なの?
と思う人もいるでしょう。ギターもドラムも、テレビもスマフォも、いろんなメーカーからいろんな機材が出ていますが、
DJ機材はシェア以外考えなくて良いです。なぜなら、DJはクラブに設置されている機材でプレイする からです。クラブに置いてあるのは大抵Pioneer DJ製です。
もうそれは、当たり前の当たり前です。「Pioneer DJじゃないなら出演しない」という人もいます。もしもPioneer DJ製じゃないものが置いてあったら、「なんで?」って話になるほどです。
Pioneer DJじゃないDJ機材を置いてるクラブ、例えるなら「iPhoneでもAndroidでもないスマフォ持ってる人」みたいなものでしょうか。……街中で見たことあります?
もしもあなたが文書作成マスターになるなら? と考えてみる。
と言っても、その他のメーカーは、価格が安かったり、個性的な機材があったりで惹かれてしまいがちなのですが……。
「DJとDJ機材」を「サラリーマンとオフィスソフト」に置き換えて見てください。
あなたが「すげーDJになりたい!」って思うなら、 「サラリーマンすげえ! 自分も文書・表計算・プレゼンをつくれるようになるぞ! ゆくゆくはこれを武器に会社で大活躍だ!」 と思ったことにしてください。
……ということで、ここではDJ機材じゃなくて、使いこなすためのオフィスソフトを選びます。何を選びましょう。「Microsoft Office」ですね。
なぜって、義務教育で習うほどのシェアがあり、どこの会社も「Office」で業務をしています。「自分にあったオフィスソフトは何か?」 なんて考ええる必要ないですね。
別のオフィスソフトをマスターして、企業の面接で「すごいっしょ?」ってアピールしても「うちはそんなソフト使ってないし……やりづらいわ……」 と言われるのがオチでしょう。
DJも同じです。「自分に合った機材」なんて深く考える必要が無いんです。どこのクラブにもPioneer DJの機材があるから、それに合わせるだけ。
持ち込みをするのは大変だ。
DJはサラリーマンと違って、機材を現場に持ち込めるけど、割りと大変です。物理的に置き場所が無かったり、会場の都合で配線が出来なかったりすることもあります。イベントがオープンするまでの限られた時間で、いろいろ気にしながら準備するのは大変です。
「次のイベントでDJしてよ!」って言われて、持ち込みを検討しても、置けるスペースがあるの?前後の出演者はどの機材使うの? 配線余ってる? などなど、迷惑をかけないか考えないといけないし、いざ当日も、入り時間にセッティング、撤収時間に機材を取り外さないといけません。前後のDJと交代するときも、大変です。
変な癖をつけないように。
Pioneer DJの機材があるからこそ、今のDJの基礎テクニックができてるわけです。他のメーカーの機材には、Pioneer DJにはない独自機能が付いてたりもしますが、それで練習していざクラブでDJデビューとなっても、
「あの機能が無いとDJできない」「どこにボタンが有るかわからない」「操作感が違って感覚が狂う」とか、そういったことになりがち。
変な癖つけないように、Pioneer DJのものにしましょう。
予算別にDJ機材を上げていきます。
これを見ている人の懐事情もいろいろだと思いますが、正直15万円〜ぐらいかけた方が、後悔しないんじゃないかなと思ってます。
15万円〜
このあたりの価格だと、特に考えずに買ってしまってOKです。重要な機能が削られてることはありません。
もうこれ買っとけ、ちょっと無理してでもいいから というのがあるのでそちらを勧めさせてください。
ベストコスパ。とにかくオススメ。「XDJ-RX2」
もうこれ買っとけ、としか言い様がないです。クラブに置いてある業界標準をそのままコンパクトにしたもの。CDは読み込めないけど、USBの読み込みでそう困らないかと思います。(楽曲はコンピュータで管理するのが今の主流です。)
拡張性をしっかり確保していて、外部機材、アナログのターンテーブルもつなげるのがポイント。(安いものだと、ターンテーブルが繋げられない、っていうかそもそも外部機材が繋げられないものが多くて、結局買い換える羽目になる)。
これ買っておいて後悔することは、まずないでしょう。 もうちょっと安いほうが……って思うのはわかる。でも、ちょっと無理してでも買うことをオススメします。
これまでXDJ-RXという前のモデルがありましたが、インターフェイスやパッドの品質が改善されています。コスパで選ぶなら2にした方が良いでしょう。
「DDJ-1000」2018年発売されたコントローラー、良さそうだけど…
こちらは2018年に発売されたコントローラー。クラブに置かれている2000nxsや900nxsを踏襲したコントローラーです。XDJ-RX2より安くて良さそうに見えるけど、個人的にはオススメしないです。理由1は、あくまでコントローラーなので、別途PCでアプリを立ち上げる必要があリマス。これすごく面倒なんですよね。理由2は、ボタンやノブなどを小さいスペースに詰め込みすぎている点です。実際に触ってみると、「あれなんでこの位置にボタンがないの?」ということが多くて、違和感ありました。
「CDJ-2000nxs2」「DJM-900nxs2」。お金が有り余っているなら…
セットで60万円〜ですが、世界最先端のクラブと同じシステムなので、どこのクラブでやっても大丈夫でしょう。(むしろ置いてある機材が下位グレードのもので戸惑うかもしれない)。
お金に余裕がある方はどうぞ、という感じです。たまに 「プロのDJになるからいい機材買うぞ!」 っていう話を聞きますが、ここまでは必要ないかと思います。
「CDJ-900nxs」「DJM-850」割と現実的なホームDJセット。
プレイヤーやミキサーのランクを落としてみると手がでるようになります。
この辺りだと、ちょっと頑張れば届く価格ですね。
「XDJ-RX」のような一体型にはない、「大きい・クラブそのままのレイアウト」というメリットがあります。感覚がつかみやすいのがポイントでしょうか。
10万円前後
おいおい、ちょっと高すぎるよ、という方はこのあたりで考えると良いと思います。
「XDJ-AERO」。USBとスマホがつなげて70000円台。
CDは再生できず、レイアウトもちょっと変わっていますが、PioneerのDJシステムのレイアウトを踏襲しています。大きいDJシステムを使う時もちょっとなれたら、問題なく使えるのではと思います。
(個人的に使ったことありますが、ちょっと小さいかな……とは思いましたが、気をつければプレイできるな、という感じです。価格もこなれてきているので良いのでは。)
「XDJ-R1」。拡張性が高い。
さきほどのXDJ-RXより古いモデルですが、CDが再生できるなど、拡張性を備えているのがとても大きなポイントです。でも、これだったらもうちょっとお金足して、XDJ-RX買ったほうがいいのでは? という印象です。
5万円以下。あまりオススメしません。
この価格帯なら、もう前述したアプリのコントローラーでいいんじゃない? という感じです。
プロフェッショナル向けのソフトウェア、TRAKTORのコントローラーはどうでしょう。
DJソフト、TRAKTORのコントローラーのこちらは、レイアウトは全然違いますが、ソフトウェアならではの機能で、テクニカルなプレイができるのでオススメです。
ソフトウェアコントローラーを選ばなかったわけ。つけるのが面倒。
いまさらですが、他にも機材はたくさんあるし、最後に紹介したTRAKTOR KONTROLのような、PCのDJソフトをコントロールする機材もあります。これはただのコントローラなので、比較的安価なのですが、今回の選定からは外しました。
というのも簡単で、 面倒だからです。DJをするためにわざわざコンピュータを立ち上げて、ソフト立ち上げて……とやるのは面倒だし、ソフトの機能を学ぶのも割と時間がかかるからです。
やっぱり、XDJ-RX2が一番いいんじゃないかなと思うし、もっと手軽にやりたいなら、それこそiPhoneアプリでいいんじゃないかな、と思う2017年の機材選びでした。